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セミの異変 ―― 御池通の並木の撤去と植樹のもたらした影響
京都市中京区御池通で撮影 (2003年8月15日午前12時頃)
クマゼミ Cryptotympana japonensis
日本に産するセミ類中で最大種。はねは透明で脈は基部の近くが、若いものは黄緑色、老熟したものは黄かっ色である(平凡社 世界大百科事典より)
御池通はセミの合唱通り。
二重奏、三重奏のセミの鳴く声がすさまじい。
数年前までは、都会育ちのアブラゼミが主役だった。
それがなぜか、最近は田舎暮らしのクマゼミが合唱に加わっている。
クマゼミは高いところに居座ったり乱舞していたが、
一匹だけ、撮影に協力してくれた。
木の低いところでアングルを変えながら、ポーズを取ってくれた。
撮影を終えて、弱っているのかもと素手で掴んだところ、
「この恩知らずめ!」とばかりに鳴きわめいて抗議した。
御池通りは古いケヤキが撤去されて、街路樹が再整備された。
沿道の古い並木を撤去して、新しく若いケヤキが植栽された。
街なかにクマゼミが暮らすことになったのは、
山間部から運ばれてきた木の根っこの周辺の土に、
クマゼミの幼虫が眠ってたことが理由。
はたして、このままクマゼミの天下取りが続くことになるのだろうか。
写真・文 岩水理可
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