桂坂ニュース るりびたき
発行・株式会社西洋環境開発/制作・京都通信社/A4判16ページ(一部4色刷り)
セゾン・グループのディベロッパーである西洋環境開発は、京都市の桂の北部と亀岡市との境近くの丘陵地帯を切り拓いて、坂のある大規模で高級な住宅開発を進めた。芦屋の六麓荘に匹敵する高級住宅地を目標においた斬新な計画と贅沢ともいえる土地利用にくわえて、地域の歴史や文化の調査まで実施して計画を練るという徹底ぶりは、文化のセゾンとよばれるにふさわしいものだった。
計画の立案には、大学の教授から建築家、地域開発の研究者などがたくさん集まり、いくつかの委員会に分かれて長期にわたって議論した。平安京の建都に貢献したとされる豪族として秦氏の古墳の調査などについても研究機関に委託して調査している。夢を語り、それをどう設計図に置き換えるかという熱くてレベルの高い議論は、参加した人たちのあいだで、いまも語りぐさになっている。結果として、「日本最初」といわれる実験的な都市計画が随所にほどこされることになった。国際日本文化研究センターの誘致に続いて、現在は隣接する竹林などを切り拓いてして京都大学の理系の大学院やその研究施設を建設中である。
この「桂坂」の広報誌の制作を受注するにあたって、クライアント側の「土地を売らんかなの内容はいらない」という要望に、ずいぶん当惑してしまった。転居してきた人が新しい故郷に愛着をいだく支えとなる文化の香りの高い新しい地域情報誌を目指して内容を構成した。バブル崩壊という事態で『るりびたき』の編集方針も内容も大きな転換を迫られたが、一つの時代を画した地域開発であり、それにふさわしい広報誌の制作に携われたことを誇りにしている。
『るりびたき』1994年11月25日号
- 特集:なぜそこに、その姿でと問うたなら、もの言わずとも、語りくる石の意志――石に生命を与えた日本人
- 「現代社会に生きる『石の文化』──日本と西洋の比較」園田英弘
- 「カミと交信する石」宮田登
- 桂坂は石の美術館
- 「石積みの巧みと美」小清水漸
- 「岩にしみいる蝉(せみ)の声」麻谷宏
- 「鳥とおしゃべり」大西忠男
- 折々の風景7「秋に想う」中路融人
『るりびたき』1994年7月10日号
- 特集:放置された自然は、野生でしかない――人の手が加えられてこそ自然を感じる日本人の美意識と自然認識
- 「日本人の自然観――循環し継続する生命の場」久野昭
- 「京都人の自然認識を映す庭づくり」吉村元男
- 桂坂を彩る自然と風景「京都西京・桂坂百景フォトコンテスト」入賞作品発表
- 「すぐれた景観は、住環境の整備がつくる」中村隆一
- 「自然を身にまとう」岡部五朗
- 「そっとのぞいてみよう」大西忠男
- 折々の風景6「初夏に想う」中路融人
『るりびたき』1994年3月20日号
- 特集:人はなぜ、道という言葉に魅かれるのか――時代につれて変幻する道は人の営みを映す万華鏡
- 「道のイメージ」河合隼雄
- 「秀吉の信長急襲と唐櫃越の謎」高野澄
- 「機能性に快適性をプラスした桂坂の道づくり」道家俊太郎
- 「山陰道の盛衰とまちの変遷」辻伝一郎+藤井稔
- ちょっとより道、まわり道――桂坂発・訪ねて楽しい散歩道
- 「華麗なオス鳥たち」大西忠男
- 折々の風景6「自然を体感するよろこび」中路融人
『るりびたき』1993年11月25日号
- 特集:惜しみない愛を人びとにそそぐ山 自然に抱擁されて暮らす人間――感謝といつくしみの気持ちを山に贈ろう
- 「森と人間の物語 17世紀のイギリスと京都」安田喜憲
- 「山の恵みと人間の暮らし」本城尚正
- 「薬として利用される植物」八田亮三
- 「沓掛の山に託す思い」西小路光喜
- 植物を愛してやまない村田源先生と歩いて見つけた山野草
- 「庭先に野鳥を招く」大西忠男
- 折々の風景4「白い季節」中路融人
『るりびたき』1993年8月15日号
- 特集:真夏の京都に涼を招く 夏を楽しむ 演出と暮らしのリズム
- 「今は昔 京都の夏涼法」杉本秀太郎
- 「季節を演出する 京の住まいと町」三輪泰司
- 「庭園の季節感」白幡洋三郎
- 「暮らしにとけこむ水・緑、そして音」箕田幹
- 桂坂・夏の風物誌
- 「水辺の出会い」大西忠男
- 折々の風景3「夏の到来」
『るりびたき』1993年4月25日号
- 特集:視界を閉ざす山、心を解き放つ峠 峠のある風景は、山の彼方に夢をみる日本人の心と精神を培う
- 「峠の精神誌」中西進
- 「峠の地政学」安田喜憲
- 「日本の峠・国の峠 二つのイメージ」李 栄九
- 「桂山が与えてくれる暮らしのリズム」尾河三郎
- 「人、モノ、情報がゆきかう峠」白幡洋三郎
- 老の坂をめぐる風景
- 「春のシンフォニー」大西忠男
- 折々の風景2「春の到来」中路融人
『るりびたき』1992年12月24日号
- 特集:住まうのは人のみに非ず カミとオニの支配する空間に生きる京都人の智恵
- 「カミとヒトとオニの闘いと共存の歴史」村井康彦
- 「オニを忌避する庭と植栽」白幡洋三郎
- 「伝承の世界にたどる日本の魔除け信仰」山折哲雄
- 「鬼瓦――街並みのシンボル」材野博司
- 桂坂散策図絵
- 「秋の訪問者」大西忠男
- 「折々の風景1」中路融人
シリーズ・定期刊行物
- ◆ 冊子
- 『オムロン京都文化フォーラム』
(1990年No.1~) - 『オムロンけいはんな文化フォーラム』
(1995年No.1~) - ◆ 広報誌
- 『紅萠』 (18号~)
- 『地球研ニュース』 (16号~)
- 『京都会議』 (0号~16号)
- 『京都経済同友会会報』
(1987年No.126~) - 『るりびたきーー桂坂ニュース』 (1号~)
- 『京のみどり』 (1996年No.1~)
- 『八坂ーー祇園の社へのいざない』
(1998年No.1~) - 『地域研ニュース』 (1995年No.1~)
- ◆ 学術誌
- 『安寧の都市研究』 (1号~)
- 『Endocrine Journal』 (Vol. 56, No. 3~)
- 『水資源・環境研究』 (No. 6~)
- ◆ オピニオン誌
- 『どすねん』 (No.0~7)
- ◆ 外国語またはバイリンガル
- 『地域研オケーショナル・ペーパー
JCAS OCCASIONAL PAPER』
(No.1~12 No.14~) -
仕事一覧
- 書籍
- 冊子
- 学術誌
- 広報誌
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- 自治体広報
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- 教科書
- 外国語またはバイリンガル
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